ジェームス・ブラウン/最高の魂(ソウル)を持つ男 映画

「ジェームス・ブラウン/最高の魂(ソウル)を持つ男」
原題/GET ON UP
解説/伝説のソウルミュージシャン、ジェームス・ブラウンの半生を「ヘルプ 心がつなぐストーリー」のテイト・テイラー監督、「ザ・ローリング・ストーンズ」のミック・ジャガー製作により映画化。貧しい南部の家に生まれ育ったジェームス・ブラウン。両親に捨てられ、叔母に引き取られたジェームスは、教会で聞く音楽だけを希望に、孤独な少年時代を送る。10代で窃盗により刑務所へ入ることとなったジェームスは慰安に来たゴスペルグループのボビー・バードと運命的な出会いを果たす。ジェームスの才能を見抜いたボビーは彼の保証人となって釈放、ふたりが中心のバンドを結成し、ジェームスの才能は見事に開花する。その一方で、破天荒な行動や派手な女性関係により、ジェームスは仲間との確執を生んでしまう。そして、常に彼を支え続けてきた親友ボビーも去ってしまう。ジェームス・ブラウン役に「42 世界を変えた男」のチャドウィック・ボーズマン。(以上、映画.comより抜粋)
今でこそフツーに働いてフツーに結婚してフツーの日常を送っているわたくしですが
実は20代から30代にかけてはバリバリのバンドマン(ベーシスト)でありました。
そんな私に多大な影響を与えた人を挙げますと
●元カシオペアのベーシスト櫻井哲夫さん(名曲ドミノ・ラインのベースソロをそれこそ死ぬ思いでコピーした)
●ベーシストのマーカス・ミラーさん(名曲ラン・フォー・カヴァーのベースソロをそれこそ死ぬ思いでコピーした)
●元爆風スランプのベーシスト江川ほーじんさん(親指アップダウンを多用するので流血騒ぎもしばしば)
●ジャコ・パストリアスさん(もうこの人は神。)
だったりするのですが、ファンクの帝王ジェームス・ブラウンさんも私の中を流れる「音楽」の血の成分の一つでございます。
ジェームス・ブラウンさんとのファースト・コンタクトは、スタローンの「ロッキー4」でございました。
アポロの登場シーンで「リビギナメリカ〜」を唄ってはりましたが最初観たとき
なんだこのおばちゃんみたいな髪型したおっさんは!
と思ったものでしたが、あまりのファンキーさにこの人が誰なのか知りたくなり、当時地元にあったレンタルレコード屋「You & I」(←だったかな、記憶が曖昧)でLPを借りてきて聴きまくっておりました。
その頃などはボウイとかが流行っていた時代なのですがそんなものには目もくれず、ひたすらにファンキーなジェームス・ブラウンさんとかベースの上達に役立つようなジャズ・フュージョン系ばかり聴いていたので、友達と話が合わず大変に困ったこともありまする。
そんな、思い出深いジェームス・ブラウンさんの伝記映画なので期待しまくりなのですが、思い入れが強過ぎるあまりジェームス・ブラウンさんのイメージが崩れちゃったらどうしよう......という不安もありまして、物凄く複雑な気持ちで見始めたのでございます。
でもね、もうね、見始めたらね、これがたまらんぐらいに素晴らしいのです。
もちろん本人の人生はもう、幼少期などは特にドイヒーで、もうほんとにドイヒーなので凹むんですけども、やつぁ天才なので(もちろん強運でもある)、どんどん出世していくわけです。そうして栄光を手に入れますが、光があれば影もあるように、彼は沢山の人に囲まれているのに「孤独」だったのだなぁ.....とも。
そんな中、ジェームス・ブラウンさんの隣りに居続けたボビー・バードさんの存在。
ボビーさんが居なかったら、ジェームス・ブラウンさんはここまでの存在になれなかったでしょう。
色々あった末に二人は一度仲違いをしてしまうのですが
アホみたいな事件を起こして刑務所に入って、出所してからのジェームス・ブラウンさんがボビーの家を訪れて「ライブやっから来なよ」というシーンからね、もう泣きそうになってました、わたし。
そして最後のライブのシーンで唄った歌が、これがもうボビーへの求愛でしかなくて
ぎゃー!なにこれ!恋愛映画じゃねーの!!
と仰け反ってしまったという(笑)
そう、これはジェームス・ブラウンさんとボビー・バードさんの恋愛映画だ、という見方もできるのです。
昔ボビー・バードさんのソロ・アルバムを持ってた事があり、「TRY IT AGAIN」という曲がお気に入りだったこともあり、このラストシーンがむちゃくちゃ胸に沁みた次第なのでございます。
いやぁ、それにしてもめちゃくちゃな人生だけど
天才だからいいのである!!
同様にジャコ・パストリアスさんの人生もめちゃくちゃで死ぬのも早かったけど、天才だからね。
神様というお方は天才を早くに召される傾向があるようで
できればもうちょっと現世に留まらせて頂いて欲しいと願う今日この頃でございます。
(ジャコのドキュメンタリー映画、観ちゃったら多分、号泣するだろうな.....)

マッドマックス/怒りのデス・ロード 映画

「マッドマックス/怒りのデス・ロード」
解説/荒廃した近未来を舞台に妻子を殺された男マックスの復讐劇を描いた「マッドマックス」(1979)のシリーズ第4作。85年の「マッドマックス サンダードーム」以来30年ぶりの新作となり、過去3作でメル・ギブソンが扮した主人公マックスを、新たに「ダークナイト ライジング」「インセプション」のトム・ハーディが演じた。資源が枯渇し、法も秩序も崩壊した世界。愛する者を奪われ、荒野をさまようマックスは、砂漠を支配する凶悪なイモータン・ジョーの軍団に捕らえられる。そこへジョー配下の女戦士フュリオサらが現れ、マックスはジョーへの反乱を計画する彼らと力をあわせ、自由への逃走を開始する。フュリオサ役でシャーリーズ・セロンが共演し、監督・脚本は過去3作同様にジョージ・ミラーが担当。(以上、映画.comより抜粋)
マッドマックスシリーズは、わたしにとっては大変に思い入れのある映画でございます。
それは、幼少の頃に観て以来記憶に残り続けていて、忘れようとしても絶対に忘れる事のできないもので、例えば「ジョーズ」とか「未知との遭遇」とか「エイリアン」だとか「ブルース・ブラザーズ」とか、「死霊のはらわた」だとか「未来世紀ブラジル」だとか、私にとっての「映画の原体験」的なところに位置しております。
(て、これだけ並べてみたらジャンルがめちゃくちゃだな.......)
マッドマックスの一作目は確かテレビ観てたんですが、
「革ジャン着たパンクスみたいなかっこいい警官」という斬新なビジュアルに度肝抜かれ、北斗の拳にも多大な影響を与えたマッドマックスの2作目などはもう、度肝抜かれたどころではなく完全に魂持っていかれてました。
そして3作目のサンダードームは「あれ?なんかちょっと違う.....」感もあるにはあるけど、ちょっとコメディっぽい感じも悪くはないです(つい最近ブルーレイで再見してそう思った)。
で、そのサンダードームから30年の時を経て、まさかまさかのマッドマックスの新作が作られるとは。
こればっかりは劇場で観なきゃならん!とは思ってはいましたが
なんだかんだで結局見逃してしまい
10月21日の発売&レンタル開始を待つ事に....
結局は嫁さんの許しを得て、レンタルではなくブルーレイを購入して
「一家に1本、マッドマックス怒りのデス・ロード!」
てな感じで繰り返し観ては「ヒャッハー!!」気分を味わっとる次第なのでございます。
あれから30年経っているのに
それなのに
なんなのこの過去三部作を遥かに上回る狂気は。
ドーフ・ワゴンに乗って火炎放射器付きのダブルネック・ギター(上がギターで下がベースのようだ)をかき鳴らすドーフ・ウォリアーを見た瞬間、
「この監督、頭おかしい!」
って本気で思いましたもの。
車のデザインとかも頭おかしいのいっぱい出てきて楽しいです。
特にヤマアラシの、トゲトゲの車ね〜、あれ楽しいわ〜
ウォー・ボーイズもいいわ〜、白塗りでなんだか暗黒舞踏やってる人たちみたいだけど
「短命」であるがゆえの儚さ、といいますか
戦って死ぬ事に「生」を見いだしてみたり、なんだか切ないわ〜
主人公であるはずのマックス(トム・ハーディ)は殆ど空気で
そのかわり大隊長フュリオサ(シャーリーズ・セロン)が大活躍!
むしろフュリオサが真の主人公と言ってもいいぐらいですが
意外な事にこの「男くさい」映画のなかで
フュリオサ始め五人の妻たち&ババアの女子力が非常にええ感じでバランス取ってるんですな。
なんか観てるだけで「口ん中がジャリジャリする」とか「汗臭そう」とかですけど
所々で女子のパートがそれを打ち消しています。
さすがに臭そうなおっさんばっかりじゃ、きついですもんねぇ.....(笑)
ブルーレイ買ってからというもの、スキあらば観てるような感じになっていますが
観れば観るほどその世界の奥深さに気付く。
こんな細かいとこまでよう作ったな!というのが観るたびに発見できる楽しみ。
余りにも完璧に作られたその「世界」は
完璧すぎるが故にもはや地球上で起っている出来事とは思えなくなる程で
スターウォーズに出てくるどっかの惑星みたい.....とか。
(石油が枯渇してるわりにはガソリン無駄遣いしてる感あるし)
もう今年は、このマッドマックスだけでいいや!
あといらない!
(.....でもジェームス・ブラウンの伝記映画がレンタルになってるし ターミネーターも近々レンタルになるし 年末にはスターウォーズとか007とかあるしな.........)
