冷たい雨に撃て、約束の銃弾を 映画

「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」
英題/VENGEANCE
監督/ジョニー・トー
出演/ジョニー・アリディ、アンソニー・ウォン、ラム・カートン、ラム・シュー、サイモン
ヤム、シルヴィー・テステュー、他。
あらすじと解説/
表向きはフランス料理店オーナーだが、実は腕利きの殺し屋だった過去を持つコステロ(ジョニー・アリディ)は、過去に受けた銃弾がもとで、記憶を失いつつあった。そんな時、マカオで暮らす最愛の娘とその家族が何者かに惨殺されたことを知らされる。単身マカオへ乗りこんだ彼は、異国の地で出会った3人のヒットマンたちと手を組み、仇を討つことを誓う。しかし、徐々に復讐を誓った記憶さえも失い始める……。
そのスタイリッシュな映像美と斬新なガン・アクションで世界中から注目を集めるジョニー・トー監督。『エグザイル/絆』に続いてマカオを舞台とした本作は、娘の家族を犯罪組織に殺された元殺し屋の男の復讐を描くハードボイルド・アクションだ。偶然出会った3人の殺し屋とともに、巨大組織に立ち向かう主人公を演じるのは、フランスの国民的歌手であり俳優のジョニー・アリディ。アンソニー・ウォン、ラム・シュー、ラム・カートンらお馴染みの面々が、固い絆で結ばれた男たちの熱い生き様を演じている。相対するのは、これまたジョニー・トー組の常連、サイモン・ヤム。男たちの熱い友情は、観る者の心に焼きつくことだろう。(goo映画より抜粋)
さて今回は、「ラブリーボーン」以来のひっさびさの劇場鑑賞作品でございます。それもジョニー・トー監督の「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」。
どうだ興味ねぇだろぅ〜〜♪
世間的に香港映画の認知度、そしてジョニー・トー監督の認知度はどんなもんかは知りません。
でも、「映画が好き!」という方はこういうのをちゃんと見ておくべきだと思いますよ、いやマジで。
基本的にはいつものジョニー・トー映画ですが、その「いつもの」感じがいつになく際立っておりましてねぇ。ある意味集大成なのではないかと思うんですよ、はい。
今回この映画を観るにあたり、いつもと違うことが一つだけあります。
いつも行く映画館は二条のTOHOシネマズかMOVIX、マニアックにいくときはグラインドハウス京都こと京都みなみ会館、とまぁこの3つの劇場が主だったのですけど今回は!
新しいシネコンが出来ちゃったのよ!
その名も「T・JOY京都」!!
それは6月4日に京都駅の南側にオープンしたばかりの「イオンモールKYOTO」の5階にあるっす。イオンモールはSakura館とKaede館2つありますが、T・ジョイ京都はSakura館の5階っす。
ちなみに映画館だけは5月の下旬頃から先にオープンしてました。オープン記念試写会で「アウトレイジ」とかやってたのよ〜あうぅ〜〜観たかった〜〜。
で、イオンモール京都はこんな感じだ!↓

アホかと思うほどの階段があるね。これ4階まで続いてます。(ガメラにぶっ壊された京都駅にもこんなアホ階段があります)当然の事ながらだーれも階段を上ってませんよ。エスカレーターかエレベーターを使いましょうね。身体を鍛えたい人はダッシュかうさぎ跳びで登りましょう。
そしてT・ジョイ京都はこんな感じだ!↓

さすが出来たてホヤホヤ、新築の匂いがするよ。
劇場スタッフもイマイチ慣れてない感じがいいよね、初々しくて。
でもお客様を案内する時はもうちょっと声を張りましょう!
ちなみに有人のチケット売り場の窓口は3つしかなく、そこに長蛇の列が出来ておった。えー、たった3つだけなんておかしくね?とか思ってたらその横に「自動発券機」が5台ぐらい置いてある。見てみるとそっちのほうは殆ど並んでない。
案内が伝わってないのか、列は蛇というか大蛇クラスになりつつあったので僕はそこを離脱し、その機械の方に並んでみることにした。
これ、事前に予約したチケットを受け取るものじゃないんです。観たい映画、その時間帯、座席の指定もその場で出来てニコニコ現金払いかまたはクレジットカードでチケットが買えるのだ!
おー!こういうの初めてだ!わーい!
ていうかこっちの方が便利で早いよ!
ちなみにこれは「KINEZO」というシステムらしい。従来のオンライン予約ももちろんだけど、劇場に置いてある端末で当日でもサクッと発券してくれる。みんな活用しちゃいなYO!
あとは売店の他にオサレなカフェ的なのもあります。映画観る前観た後にでも、オサレにカフェ的な事とかしてみればいいぢゃない。ま、オイラには必要ないがな!
で、これが劇場内部だ!↓

誰も居ないわし一人!一番のり!
まぁ朝っぱらから(この回、朝9時半でございます)こんな暗黒ノワール観にくるのなんてよっぽどの好き者しか居ませんわな。
もしかしたらわし一人で貸し切りか?うふふ....♪とか思ってたら客が入ってきました。おっさんだった。
結局この回は客が僕を含め5〜6人だったのだけど、全員おっさんでした。
そう、これはおっさんの為のおっさん映画なのだ!
黒社会に生きていても、友情とか、約束とか、今の時代なんとなく稀薄になっているものが一番大切だったりすることが、おっさんの胸に響くのです胸キュンなのです。
ジョニー・トー監督はこういうのを撮ったら本当に上手い。
毎回似たような映画なのに、どんどん渋みを増していってる。
常連のサイモン・ヤムの憎たらしさ、そして人肉饅頭でおなじみのアンソニー・ウォンのシブさ、ラム・シューの可愛らしさ。ていうかラム・シュー最高っす!
主人公コステロの娘役は、シルヴィー・テステューという人なのですが、映画を見てて「この人どっかで見たことあるなぁ....」と自分の頭の中の記憶倉庫を探しておりましたら、「サガン/悲しみよこんにちは」のサガン役の人でした。
とはいってもサガンの映画は観ていないのですが、DVDのジャケットで頬杖ついて物思いに耽っている表情のこのヒトが気になっていたのです。若いのか老けてるのか分らない。でも「ラブリーボーン」のシアーシャ・ローナンが大人になったらこんな感じなのではなかろうか。
気になったら確認せずにはいられない性分ですので、近いうちに「サガン/悲しみよこんにちは」をレンタルしてこよう!ふふ....まさか香港の暗黒ノワールからフランスの文芸作品へ繋がっていくなんてね......。
意外な展開に自分でもビックリ。こういう事があるからやっぱり映画は面白い。

↑えーと....どちら様?


